ねえ、もっかい寝よ?【感想・レビュー】
どうも、にまめです。今回は、『ねえ、もっかい寝よ?』の感想を語っていきたいと思います。
尊い状況に
あなたは女の子と添い寝をしたことがありますか? 僕はありません。そりゃ幼いころはありますが、いわゆる思春期からは経験したことがないですね。(童貞なのがバレましたね)
添フレなる関係があるというのを聞いたことがあります。僕はセフレじゃないからセーフというような気持ち悪さを感じてあまり好印象を持っていないのですが、ようはセまではいかない関係、くらいのニュアンスですよね。
しかし、この作品は僕に添い寝に対する悪印象を払拭してくれました。もちろんフィクションなのでその中でという意味ですが、心地よく読むことができたと思います。
主人公とヒロインの関係性については、特筆すべきところはないかなと思います。不眠症から始まる添い寝の状況は設定チックな印象を受けました。ここで不眠症という設定を持ってきたのには少し引っかかりましたが、ここでは置いておきましょう。
とにかく彼らの日常、そして二人の恋愛感情がゆったりと描かれていました。そこからのラストシーンで満足できたという感じです。シンプルですがとても映えたきれいなラストシーンだったと思います。
ただ個人的には、やはりどうしても不眠症を扱っているというのが引っかかってしまいました。それは、不眠症という問題がとても難しく、かつ丁寧に描かれるべきテーマであるのに、添い寝させるための要素として出されていたように思えたからです。
百歩譲って静乃は理解できます。彼女の家庭的事情は精神的ストレスになりうるでしょう。しかし、忍に関しては重度のホームシックであり、それにもかかわらず彼自身がホームシックを抱えているようには見えず、どうしても不眠症という設定に説得力を感じられませんでした。
この作品の世界観と不眠症というテーマの両方を尊重するのはひどく難しいものだと思います。ですが、求めるならばやって欲しかったなと思ってしまいましたね。
最後に
現実での添い寝には否定的ですが、できるもんならやりたいですよ。ええ。