君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る【感想・作品紹介】
12時間くらい余裕で寝てしまう。そんな日々とはさよならしたいですが、そううまくもいかないのが事実です。……いや、頑張れよって話なんですが。そんなわけでどうも、にまめです。今回は、『君はヒト、僕は死者。世界はときどきひっくり返る』の感想を語っていきたいと思います。
死者がヒトに恋してしまった
ひょんなことから死者が暮らす「地国」に落ちてきてしまった少女、ファイ。彼女が出会ったのは、純朴で心の優しい死者・テッドでした。
この物語の世界は独自の世界観をしているのですが、どうやら死者は恐ろしい存在ではなく、肉体が死んで生前の記憶がないだけで、基本的にはただの人間だそう。しかし、生きている人間――ヒトのにおいを感じると、一時的にゾンビ化してしまう。そんな危険な世界に、ファイは迷い込んでしまったのでした。
しかし、最初に出会ったのは、不思議な死者であるテッドでした。彼は空から悲鳴を上げながらグーパンしてくる女の子に、恋をしてしまったのです。その結果、彼はゾンビ化せず、その恋心から彼女を無事に「天獄」に返すことを誓います。曰く、「愛のパワー」。
人によっては、一目ぼれから理由なくはじまるラブコメが嫌いという人がいると思います。しかし、この作品は一目ぼれから始まったからこそ、美しく、芯の通った物語になっていたと思います。なんといっても、テッドの人柄に惹かれます。
また、セカイ系として見事な作品だったと思います。。ともすれば壮大になりがちなジャンルですが、一冊できれいにまとまっていて、非常に読みごたえがありました。
最後に
王道のセカイ系といった作品でしたが、テッドとファイの関係や独自の世界観など、見どころ満載、読み応えのある作品でした。僕もグーパンされたいですね。
まとめ
キャラクター:★★★★☆
世界観・雰囲気:★★★★☆
展開・テンポ:★★★★☆
設定:★★★★☆