地獄に祈れ。天に堕ちろ。【感想・作品紹介】
カップ焼きそばたまに食べるんですが、大盛を買ってもだいたい気持ち悪くなってしまいます。悲しいですね。胃が悲鳴を上げている……。そんなわけでどうも、にまめです。今回は、『地獄に祈れ。天に堕ちろ。』の感想を語っていきたいと思います。ネタバレなしです。
あらすじ
災害によって、「生ける死者」――亡者が生まれてしまった世界。日本にある東凶は、そんな亡者たちが生活する閉鎖された都市だった。
そんな街で起こる異変。亡者にも効くクスリの噂が広がっていた。その出どころを調査するため、なんの因果か聖者嫌いの死者・ミソギと死者嫌いの神父・アッシュが出会うことに! 気のまったく合わない二人、その実力は圧倒的で――!
こんな人にオススメ!
・独特の世界観で繰り広げられる、アツいバトルを見たい!
・犬猿の仲である二人のバディアクションを見たい!
死神と神父
九岡望の新作ということで、また他にない世界観の作品でしたね。
やはりこの作品の一番のポイントは、バディアクション作品であるということ。二人の個性的な主人公が、作品を盛り上げてくれます。
一人は御殺十三(みそぎじゅうぞう)。東凶に暮らす亡者で、地獄の閻魔様との契約のもと、犯罪を犯した亡者を地獄へ送る荒事屋。世話焼きな性格で、シスコン(妹)。『死神』の異名を持つ。
もう一人は、アシュトン・グレゴリー・デリック。イギリスの亡者狩り特務機関「アマテナ」のエージェントにして、最重要犯罪者として幽閉されていた特殊な人物。非常にマイペースでシスコン(姉)。「人食い鴉(レイヴン)」の異名を持つ。
そんな二人が気が合うわけもなく、しかし成り行きで行動を共にすることになる……王道ですがとても素晴らしいバディアクション作品だったと思います。
刀と銃。死者と神父。……異なる点を挙げればきりがないほど真逆の二人が戦う姿に、しびれること間違いなしなのでぜひその目で見ていただきたいと思います。
ハイテンポ・ハイスピードな作品
世界観設定を理解するのに少し時間がかかりましたが、この作品は難しい設定のわりに、概ねストレスフリーで楽しむことができます。
なにより展開がハイテンポでハイスピード! 世界観にすごくマッチしたテンポ感で、まるで文章に「早く進まなきゃ!」と言われているように背中を押された感じがしました。
しかもそれが、早すぎるということもなく、むしろこれぐらい展開が早い方が楽しい! というくらいでした。
目まぐるしく押し寄せる怒涛の展開と、それをストレスにさせない文章力と構成力が、僕をこの作品の世界に引き込みました。すげえ。
最後に
ネタバレなしなので多くを語ることはできませんでしたが、とても面白い作品でした。硬派な厨二設定が好きな人には、とても刺さる作品だと思います。ぜひ、ご一読を!
今回はここらで終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
まとめ
ジャンル:ダークヒーロー/アクションバトル/ファンタジー
面白さ:★★★★☆
一言:死神と神父が交わり作る、ハイテンポバディアクション