経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。【感想・レビュー】
どうも、にまめです。今回は、『経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。』の感想を語っていきたいと思います。
※多分にネタバレを含みます。面白いから読んでみて!
僕でいいんですか?
読み始める前、僕は「どうせヒロインが悪い噂ばっかり広められてて、実は処女でした~、みたいな作品だろうなwwww」と心底期待していませんでした。そのときの自分に地面にめり込むくらいに頭を下げさせてやりたいです。
簡潔に一言で感想を言うと、非常に面白かったと。同時に、久々にくらった作品でした。
まず、非処女ヒロインというのがラノベ界隈では非常に珍しい。最近、友人とよく話すのですが、元カレもいて処女じゃないヒロインが圧倒的にいなさすぎます。もちろん大量にいても訳ないのですが、かなりの年上キャラでも彼氏なしの処女という始末で、ヒロインに対する処女性を求めすぎていて気持ち悪いなと思うことがありました。
そんなときに出会えたのが、この白河月愛というキャラでした。物語のコンセプト的に、元カレを悪く扱っているので処女キャラと大差ないという意見はあると思いますが、これは大きな出来事なんじゃないかと思っています。願わくば受け入れられてほしい。
さて、ストーリーに触れていきますが、なんとも二人のやり取りがいじらしかったですね。何度もドキドキさせられました。応援したくなりますね。
この物語は月愛にも龍斗にも共通して、「自信」を描いていたと思います。
月愛は今まで自分を第一に考えてくれる男との交際経験がなく、自分を消した恋愛しか知りませんでした。一方で、龍斗は自分のことを”陰キャ”と自称しており、月愛との恋愛に消極的な思考をしていました。二人とも、ベクトルは違えど自信がなかったのです。
しかし、付き合い始めることでお互いの心に少しづつ変化が訪れ始めます。これは二人の長所である「相手を気遣う」ということの表れでもあるのですが、お互いの態度にその歪んだ心が正されていきます。相手を気遣うのだけでなく、自分のやりたいことも打ち明けて共有していっているのも、とてもいい流れですよね。
特に、龍斗が月愛との交際を暴露したシーンはよかったですね。あのシーンこそ、龍斗が月愛との交際を経て成長したところを見せた一つのシーンだと思います。
ともかく、お互いがお互いのことを理解しようとし、そのいいところを言葉にして認めたからこそ、二人は少し成長することができました。この物語は、そんなステキな話でしたね。
最後に
黒瀬についてはまるで触れていませんでしたが、好きですよ彼女のこと。願わくば、あまり引っ掻き回さないでほしいのですが、どうでしょう笑。
まとめ
キャラクター:★★★★★
世界観・雰囲気:★★★★☆
展開・テンポ:★★★★☆
設定:★★★★★