明日もきっと、ライトノベルと

読んだラノベの感想・レビューを載せています。面白かったもの、刺さらなかったもの。両方とも基本的にはレビュー作っていきます。楽しんでもらえれば幸いです!

異世界、襲来01 プロジェクト・リバース【感想・作品紹介】

 ゲームにはまりすぎて何も手につかない日々を過ごしていました。楽しい時間でしたが、ふと後悔する瞬間があるのはなぜでしょう。そんなわけでどうも、にまめです。今回は、『異世界、襲来01 プロジェクト・リバース』の感想を語っていきたいと思います。ネタバレはなしです。

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突如、現代社会に現れたポータルから、異世界文明は人類への侵攻を開始。ドラゴンが飛来し、大魔術師が襲撃する世界へと変貌した。

中学生の一之瀬ユウは国家プロジェクトの幼年従事者として、国防軍所轄のナノテクノロジー研究所に徴用される。彼は運命の導きにより、かつて国防の要であった人型戦闘機械『アスラフレーム三号』の継承者として選ばれる。

それは『着装者三号』の愛称で親しまれ、日本に平和をもたらす救世主としてグッズ化、映像化もされるなど、社会現象になるほどの人気だった。大人も子供も憧れた彼はまさしく、ヒーローだった―。

丈月城×しらびによる、ヒーローVS異世界の革命的戦記、ここに開戦!

あらすじ

(上記参照)

 

こんな人にオススメ!

・ジャンルてんこ盛り! 異世界から迫る敵と戦うヒーローものが見たい!

 

ヒーロー×ファンタジー×SF×異世界×サバイバル!?

 読後、まず思ったのは――ジャンルぶち込みまくったな、と。そう言わずにはいられない世界観でした。

 ファンタジーとSFがうまく混ざり合い、かつ生活環境が脅かされた人類のサバイバルものであり、異世界との戦争ものであり、選ばれた主人公が活躍するヒーローものである――ここまで作品という鍋の中に要素をぶち込むとは、いやはや驚きました。

 一見、ごちゃごちゃしそうな世界観ですが、無理なくまとまっていたと思います。設定などを理解するのにかなり時間がかかりましたが、まとまり具合はよくここまで噛み合ったなと思うほどきれいだったと思います。

 ファンタジー×SFと言えば『とある』シリーズが思い浮かびますが、テイストは似て非なるものでした。『とある』は科学サイドと魔術サイドで分かれていますが、この作品はSF要素とファンタジー要素が融合した概念が登場します。加えて、どちらもいい意味で尖っていて設定の厚みがあります。悪く言えば読者置いてけぼりとも捉えられますが、設定はともかく引き起こされる結果は明瞭で、魔法や化学の設定の不可解さで言えば『とある』の方が勝るので、それは無粋というものでしょう。僕は好きです。

 あと、『異世界』というタイトルですが、この作品は俗に言う異世界系の物語ではありません。あくまで、現代に異世界の敵がやってくるというお話ですので、主人公が異世界に召喚・転生するわけではありません。そこは注意です。

 一方で、ストーリーの方は少し残念な感じがしました。世界観が難しいからか、終盤までだいぶテンポが悪かったですね。話が説明的なうえに、肝心の主人公の背景が見えてこない。その状態で、大きな流れに流されるままあれよあれよと話が進んでいって、正直、感情移入があまりできませんでした。

 主要キャラのキャラ立ちもイマイチで、全体的に愛着が持てなかったです。世界観はよかったですが、話として1冊にうまくまとめられなかったんだろうな、と思ってしまいました。

 ただ、ラストで続きが見えてくる展開となっていて、次はどうなるのだろうという期待が高まりました。彼らの今後がどうなるのか、推移を見守っていきたいと思います。

 

最後に

 1巻は1冊としてうまくまとまっていませんでした。しかし、2巻の展開の仕方によっては、まだまだうんと面白くなっていくお話だと思います。今後どうなっていくのか楽しみにしつつ、今回は終わりたいと思います。

 

まとめ

キャラクター:★★☆☆☆

世界観・雰囲気:★★★★★

展開・テンポ:★★☆☆☆

設定:★★★★☆

 

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