ひきこまり吸血鬼の悶々3【感想・レビュー】
どうも、にまめです。今回は、『ひきこまり吸血鬼の悶々3』の感想を語っていきたいと思います。
平和な世界に
今回は今までよりもシリアスパート多め、内容も濃いめの内容となっていました。要所要所にちょっとしたギャグを挟みつつ、基本的には勢いのあるファンタジーものとしての展開となってます。
よかったですね。良作だと思います。
正直、驚きのある展開だとか予想もしなかった出来事が起こる、みたいな新しさはなかったです。ですが、一つの芯のある物語として地が固まった面白い内容となっていたと思います。
やはり、3巻まで読んで思ったのは、この作品全体を引っ張り、面白い作品に仕上げている要素は主人公のコマリですよね。
言ってしまえば、コマリは最強系の主人公。その烈核解放はあらゆる者をねじふせるほどの力を持ちます。物語のクライマックスでは彼女の力が解放され、勧善懲悪というかたちで事件が解決されます。
僕は最強系があまり好きではありません。ともすればこの作品も苦手になりそうなものですが、ところがどっこいそうではない。
コマリはいつも、自分の最強に対して無自覚です。その上で、いつもなにかに立ち向かおうとする姿を見せてくれます。彼女は気弱で引き籠もり体質ですが、とても純粋で優しい心を持っていて、自分の気持ちに素直ないい子です。
物おじせず、間違ったことを間違っていると言える。本当に、勧善懲悪ものの主人公らしい姿。まさにヒーローの主人公だと思います。
そんな彼女だから、応援できる。そして、その最強たる姿も、待ち望んでいたヒーローの姿としてかっこよく映るのです。
それが、今回のお話では強く表れていたと思います。僕は読み進めていく中で、どこかでコマリが最後にすべてを覆してくれることを待ち望んでいました。それがうまく流れとして組み込まれていて面白かったです。
最後に
だいぶメタ的な感想になってしまいましたが、3巻面白かったです。こうシリアスなのもいいですね。