幼なじみが絶対に負けないラブコメ4【感想・ネタバレあり】
かわいい女の子との過去の約束。憧れませんか? 一つくらい持っておきたいですよね……望んだって手に入るものではないですが。そんなわけでどうも、にまめです。今回は、『幼なじみが絶対に負けないラブコメ4』の感想を語っていきたいと思います。
それぞれの攻め――末晴に大きな一撃を与えた4巻
哲彦の提案から生まれた群青同盟の企画、チャイルド・キングのラストシーン再現。そして、末晴のドキュメンタリー撮影。この企画は、群青同盟の名前を広めるだけでなく、恋愛バトルを繰り広げるヒロインたちにとって、大きな転機となりました。
末晴にとって、再びマルちゃんとして世に出るまでの経緯を語ると言うのは、彼が芸能界を離れた原因にもなる大きな出来事――母の死というエピソードを語るということ。その前後を思い出すと言うのは、彼にとって辛いことでしょう。
しかし、黒羽、白草、真理愛の3人は、それぞれ末晴の大切な時期を支えた女の子たちでした。4巻では、それぞれの過去に触れながら、改めて末晴とヒロインたちの関係を深堀しています。
そして、末晴も彼女たちを意識せざるを得ない感情になってしまいました。それは、黒羽の告白に対してうまく答えを出せなかったところを見れば一目瞭然で、ヒロインたちのアピールが末晴に届いている証拠でしょう。
ですが、さすがは幼なじみが絶対に負けないラブコメ。黒羽は、そんな末晴の気持ちを見透かしていました。その上で提案した『おさかの』という概念。今回のバトルは僅差のように見えましたが、最後の最後で黒羽が大きな釘を刺し、一歩リードしたように見えます。
ただ、今回も末晴から決定打となる言葉をもらえなかった黒羽。白草と真理愛の存在が末晴の中で未だ大きくなっているのは間違いありません。果たして、黒羽が大勝利を迎えるのはいつになるのか。また、大敗北してしまう瞬間が訪れるのか。楽しみです。
気になる哲彦の過去。父を憎む理由とは?
4巻のラスト、阿部と哲彦が会話するシーンでこんな言葉が出てきました。
「でもね、その陰には違う理由がある――それが僕の本当の推理だ」
阿倍のその発言に、哲彦は動揺します。今まで、哲彦には隠している感情や過去があるというのは示唆されていましたが、この巻で哲彦が”焦っている”ということが判明しました。
群青同盟には、哲彦の隠された思惑がある。それがわかる日はいつくるのか、そして、彼の秘密を知ったとき、末晴たちはなにを思うのか。これも今後の展開が楽しみですね。
最後に
白草と真理愛は、末晴を意識させることに成功しました。一方で、黒羽は『おさかの』という新たな概念を持ち込み、二人の関係を一歩深いところに進めました。今のところ、黒羽がリードしている様相ですが、このまま負けることなく進んでいくことができるのか。個人的はそろそろ大負けしてほしいところですが……今後の展開を見ていきたいと思います。
こんなところで、今回は終わりたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました。