氷の令嬢の溶かし方【感想・レビュー】
どうも、にまめです。今回は、『氷の令嬢の溶かし方』の感想を語っていきたいと思います。
雪解けのような温かみ
作品の感想を語る前に、まず触れておかなければならないことがあります。SNS上でも散見されましたが、『お隣の天使様に駄目人間にされていた件について』に内容・構図が似ているということです。
それは否定できないと思います。僕自身も感じました。惜しむらくは、時期が重なってしまったことでしょうか。
なので、僕はこの作品をフラットな気持ちで読めたとは言えません。それだけ、皆さんにお伝えしておきたい。そして、”似ているだけ”でこの作品でこその面白さはあったと思います。それについて語っていければと思います。
あまりよくないことだとは思うんですが、僕はこの作品が面白かったとはまだ言えません。しかし、面白くなりそうなのです。その力があります、確実に。
これは僕のスタンスなのですが、web小説は基本書籍化されたものしか読みませんし、書籍となったものを買って読みます。なので、続きがwebで出ていても本になるまで読まないのですが、この作品はきっと、1巻のその先で化けるのではないかという予感があります。
1巻では、朝陽と冬華の関係の構築が描かれていました。冬華の態度がだんだん柔らかくなっていくさまが、まさしく氷が溶けていくよう。かわいらしかったですね。
さて、僕がなぜ化ける予感を覚えたのかというと、1巻では次へとつながる布石が丁寧に描かれていたのではないかと思ったからです。
冬華はなぜ『氷の令嬢』となってしまっていたのか。そこがずっと隠されていました。とても気になりませんか? 自然と避けられていたわけでなく、自分から周囲と関りを断つようななんらかの理由があったのです。その描かれ方によってこのラノベの真の評価は変わってくるのだろうなと思います。
あとがきでも語られていましたが、彼女の過去については2巻で語られるようですからね。
1巻は二人が友人になるまでの過程がゆっくりと描かれていました。それを苦と取るか幸せと取るかは人それぞれでしょう。僕はどっちとも言えませんでしたね。良くもなく悪くもなく、みたいな……。
ただ丁寧に描かれていたぶん、今後次第でまた評価が変わってくるのかなと。
そもそもがweb小説なので、区切りが難しかったのかなとも思ってしまいますね。これだけ読んだならまあ『天使様』に似てると言われても仕方ないかなと思いますし、お金がかかる書籍になってしまいましたから、見られ方や見る層も変わってきてしまうのかもしれません。
僕の総合的な感想としては、今後に期待、という感じで。
最後に
普通に評判いいので興味のある方は買ってみていいんじゃないかと思います。