スパイ教室01 《花園》のリリィ【感想・作品紹介】
トルティーヤチップスにハマってます。味にやみつきになって頭から離れません。お金ないのに……そんなわけでどうも、にまめです。今回は、『スパイ教室01 《花園》のリリィ』の感想を語っていきたいと思います。ネタバレはなしです。
あらすじ
戦争は終わった。しかし、それはあくまで”表”での話だった。世界ではスパイによる”影の戦争”が繰り広げられていた――。
そんな中、凄腕のスパイであるクラウスは、死亡率九割を超える『不可能任務』に挑む機関”灯”を創設する。しかし、集められたのは実戦経験がなく、その上能力も決して高くない養成学校の落ちこぼれたち。
陽炎パレスで七人の少女は、クラウスからこう言い渡される。『あらゆる手段をもって僕を倒すこと』
これは不器用な凄腕スパイと、落ちこぼれと称された七人の少女たちを巡る、最高の騙しあいの物語。
こんな人にオススメ!
・展開が読めない! 策謀と驚きに満ちた騙しあいバトルを見たい!
・いびつな師弟関係。キャラたちが成長していく物語を見たい!
スパイは常に嘘をつく
不思議な規則と不器用な先生とともに始まったスパイの少女たちによる共同生活。目的は、先生であるクラウスを倒すこと――。
とにかく先の読めない物語でした。その時点で、僕の中では完成度の高い作品です。トリックも洗練されていて、伏線の伏せられ方も見事でした。『スパイたちの騙しあい』というコンセプトの作品ですが、問題なくその世界観に没頭できたと思います。
ネタバレするわけにはいかないので、大部分を語ることは不可能でしたが、細かいところから壮大なところまで、とにかくトリックの散りばめ方が巧みでした。
スパイは常に嘘をつく。この物語を最後まで読めば、その真意を理解できることでしょう。
《花園》のリリィ
この作品の魅力は、キャラクターも大きなところを占めているのではないでしょうか? キャラ設定や会話のテンポがとてもよく、読んでいてストレスを一切感じませんでした。
ここではタイトルにもなっているリリィとボスであるクラウスについて触れていきましょう。
リリィは他のキャラクターと同じく養成学校の落ちこぼれです。ポジティブな思考を持っていて、非常に調子がいい女の子。おだてられると調子に乗るし、簡単に策略に引っかかります。端的に言ってバカですね! さらに言えばドジです!
一方のクラウスは、凄腕のスパイです。しかし、あらゆることを感覚的に行っているせいで、それをリリィたちに教えることができない。とても不器用で、どこかずれた感性を持っているキャラクターです。
他のキャラクターたちも個性的なキャラがたくさんいますが、とにかく、さきほど紹介した二人をはじめとしたキャラたちの絡みがとても面白かったですね。クスッと笑えるようなところが多く、物語としてのテンポ感がうまく生まれていて、そこまで作品を読み終わるのに時間を長く感じませんでした。
コミカルなワードセンスもとても好きなので、そんなキャラたちの絡みを見たい方はぜひご一読を。
最後に
一人の男と七人の少女の騙しあい。最後まで読んだとき、驚きが大きかったです。気づけなかった自分も悔しいですが……うまく転がされていたんだなと。くっ……面白かったです。
今回はここらで終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。
まとめ
ジャンル:スパイ/バトル
面白さ:★★★★☆
一言:作品全体で魅せる、スパイたちの最高の騙しあい