声優ラジオのウラオモテ #02夕陽とやすみは諦めきれない?【感想・ネタバレあり】
久しぶりに実家に帰りました。家族団欒ってのはいいものですね。そんなわけでどうも、にまめです。『今回は、声優ラジオのウラオモテ #02夕陽とやすみは諦めきれない?』の感想について語っていきたいと思います。
2巻でも絶好調! 由美子と千佳の掛け合いが止まらない!
この作品の魅力の一つである由美子と千佳のトークですが、今回も絶好調でした。
1巻の様子から仲良くなるかと思いきや、結局、元の関係に逆戻りでしたね。もちろん、芯のところでは距離が縮まっているでしょうが。
僕は千佳の攻撃的な返しが特に好きですね。まあ、笑ってしまう。そんなわけで千佳の個人的好きだった返しベストを挙げていきたいと思います。
「ア、ア、ア……、ツケマ……、ガワイイ……、ヅゲル……ヅゲル……。これ、佐藤の真似ね」
「あなたたち、外で肉食べて踊れば全員マイフレンドレッツパーティ、みたいな狂った価値観しているじゃない」
最高ですね。この陽キャに対する圧倒的偏見から出る攻撃力マシマシの煽り。さすがといった感じです。今回も、存分に笑わせてもらいました。
マイナスからのスタート。声優が求められるもの
さて、この2巻では、声優の在り方について1巻よりさらに切り込んでいます。
1巻で二人は、謝罪だけでは済まないほどの大立ち回りを演じてしまいました。その結果、仕事やファン・信頼……彼女たちの想像以上に失ったものは大きかった。
日常は奪われ、仕事は激減し、ファンからは失望され……彼女たちは0からではなく、マイナスからスタートすることになります。しかし、彼女たちは唯一得たものがありました。それは、ラジオ。あの事件以来、数字が伸びて続行が決まった、前進したものでした。
事務所は由美子と千佳の二人をキャラづくりしたものではなく、素の姿を売りにしたアイドル声優にしていくことを決めます。そして話題性を武器に、ラジオを拠点として再び人気を取り戻していく作戦に出ます。こうして、彼女たちは運命共同体になったのです。
今回のエピソードで最も重要なテーマになったのは、やはりファンと声優の関係でしょう。それを如実に表していたのが柚日咲めくるでした。イベントやラジオパーソナリティなどで実力を見せる、仕事に対してストイックな声優。そのウラはガチの声優オタクで、声優の前では限界を迎えて発狂してしまうためプライベートでは距離を取ってしまうほどに熱狂的。
声優としての彼女とファンとしての彼女が、由美子と千佳に取った態度はまるで別のものでした。めくるのウラオモテは、声優として大切にしなければならないこと、そしてファンの本心、その声を二人に伝えてくれました。
決意を胸に抱えて挑んだ最後の賭けには、感動しましたね。現実の厳しさに晒され、それでも声優として活動していくことを選んだ彼女たちは、ファンの非難も応援もすべて受け止めて、また新しい姿に生まれ変わったでしょう。
清濁併せ吞み、成長することができた二人の今後の活躍を見守っていきたいです。
ここから自己満足を語る
1巻のレビューでも語りましたが、僕は木村が好きです。今回は出番がとても少なくて悲しかったですが、相変わらず木村で安心しました。木村の魅力を語れと言われると難しいですが、彼は愛すべきオタクです。非常にわかりやすく、コミュ障で流されやすい。大好きです。マジで木村大好きです。
最後の賭けのシーン。声をかけようとする人たちをファンが抑え込むシーンでも、僕は密かに木村が登場するのではないかと期待していました。最後まで登場することはありませんでしたが、それも木村らしくてよかったですね。そういうとこだぞ木村ァ!
最後に
由美子と千佳はこれで、ある程度自分たちの起こしてしまったことに対する精算をすることができたでしょう。そして、成長を見せてくれた彼女たちの新たな一歩はどこへ向かうのか。また、木村の今後やいかに。楽しみにしています。
今回はここで終わりたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。